日本高校選抜【欧州遠征】④

現在、ドイツ・デュッセルドルフは4月21日(日)午前10時過ぎです。昨日は予選リーグ第2,3戦が行なわれトータル1勝1敗1分けとグループ2位につけています。本日は準決勝進出をかけてブラガ(ポルトガル)との対戦を午後に控えています。

昨日は第2戦ブレーメンに1-3と敗れました。お互い特徴を出した前半でしたが、ゴール前の一瞬のスキを見逃さない相手のしたたかさというか、勝負所を分かったプレーでビハインド。後半、守備のバランスが悪くなった所を連続失点で3点リードを奪われます。リーグ戦の特性上、得失点差が重要となるので我々は1点でも多く返す事を優先してゲームを運び、ようやく終了間際にバイロンがゴールを奪い、重要な1点を返したました。ゲームは総じて、日本が優勢に試合を運びながらも得点は逆になる、この辺りをきちんと分析して日本に持ち帰らなければならないと考えています。※失点は全て、こちらのミス絡み、それをキッチリと狙っていて、更には決め切る力を明らかに相手は持っているという事。

第3戦は同じく、ドイツの名門フランクフルト。日本としては是が非でも勝点3が欲しいゲームでした。試合は序盤から日本が組織的なディフェンスからボールを奪い、主導権を握る。しかし、ゴールを決めれずに相手に我慢された展開。後半、相手がギアを上げてくるが、基本的には日本ペースでボールが動き、相手カウンターにゴールを脅かされる展開。日本は多くのコーナーキックを得るも決定打には至らず。この試合に限らず相手チームは190㎝越えの選手を数名揃えており、コーナーやゴール前への放り込みは一瞬も気の抜けない状態が続く。そんな中、見事な中盤でのパス交換から最後は宮崎がセンターから突破し、ゴール。相手キーパーが一歩も動けないファインゴールでした。あとは時間を上手く使って、ゲームを終わらせるだけでしたが、やはり相手陣内での味方のスローインを奪われ、そのまま同サイドを破られて失点。悔やまれるプレーで勝点1を伸ばすにとどまった。

 

予選最終日を迎えた現時点では全チームに準決勝進出の可能性がある混戦模様。これから1位ブレーメンとブラガの試合があり、大勢が決まります。日本は優位な位置にいますが、勝点3を取って自力で2位を確保するべく、午前中のミーティング準備に余念がありません。現地時間の15時キックオフの試合ですが、良い報告が出来る様に、選手・スタッフ・サポートスタッフが一丸となって勝利を目指します。各々が自分のやるべき事をキッチリとこなして、チームの為に戦うのみです。それが自分を成長させる大きな要因となるのだから。「真面目に、謙虚に、ひたむきに」です。

 

私自身、選手以上に監督である朝岡先生から大きく影響を受け、多くの事を吸収している実感があります。大変な仕事を任されていますが、本当にやって良かったと感じています。私も寝る間もなく、動き続けていますが、監督はそれ以上に、何度も自チームの試合分析と相手チームの分析をし続けています。そして様々ばスタッフに問いかけ、自分の考えを纏めて、的確なミーティングを続けています。本当に「凄い」の一言です。とはいえ自分の力も微力ではありますが無力ではありません。残り3試合、何とか朝岡先生に勝って欲しいと思いますし、その為に自分を力全てをチームに注ぎます。そしてこの経験は必ず大森学園に還元出来ると確信していますし、大きな変化をもたらすでしょう。

昨年も、履正社の平野先生から薫陶を受け、大きく成長させて貰ったと自負しています。チームを離れる時間が長く、迷惑をかけていますが、こちらでは充実した時間を過ごしています。ゆっくりする時間は皆無ですが、日本にいる時の何倍も成長のスピードが速い事を大袈裟でなく実感しています。今、この時間は楽しみしかありませんが、日本に帰ってからの事を考えるとそれ以上の楽しみがあります。

 

決勝戦の様な試合が続き肉体的だけでなく、精神的にもタフさが要求される局面ですが、選手たちを信じ、また三井団長を中心に、朝岡先生を信じて、残り試合を戦い、そして楽しみたいと思います。